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2012年夏の旅(10-1)マンレーザ~カルドナ [オペラと美術の旅2012夏]

9/1(土) Manresa-Alta10:25→Berga11:30/14:30→Manresa-Alta15:35/16:00頃→Cardona16:30頃

Cardona/Parador de Cardona 1泊(157.2€朝食込)

 この日の朝は今にも雨が降りそうな曇り空でしたが、徐々に晴れてきました。1☆とは思えない美味しい朝食をいただいて、荷物をホテルに預け出発。少し坂を下りるとバスターミナルです。

↓ ホテル3階の廊下の端にあるサンルームのような明るいコーナー

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↓ 2階のオーナーのテラスの下方にバスターミナルが見えます。

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↓ マンレーザのバスターミナル(土、日、祭日はバスの本数が少ない)。平日のつもりで予定していた便がなく、遅い出発になりました。

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 マンレーザから北に向かって1時間走り、ベルガに到着。ベルガはターミナルではなく広い通りが終点の停留所です。事前にGOOGLEのストリート・ビューで確認したとおりにTAXIが並んでいました。一番前のTAXIに乗ろうとしてややひるんだのは、若い運転手さんが今流行りのツンツン立ったヘアースタイルで、シャツも黒の光沢のある派手なもの。目つきも鋭い…でも顔を見てからやめるわけにはいきません。渋々乗ってベルガから東に3Kの、小高い山の中腹にあるサン・キルセ・デ・ぺドレ聖堂へ。ただし、聖堂の登り口の手前の古い石橋は車が入れませんから、ここで降車しなければなりません。13:00に迎えを頼みました。この運転手さんちゃんと来てくれるか心配でしたが・・・。

↓ リョブレガト川にかかるロマネスク期の橋。ここから教会は見えませんが案内板が立っています。

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↓ 橋からの眺め。釣り人の姿。

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↓ 石橋を渡ると、山道に入るところに標識が立っています。老体の私は当然右へ。

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↓ おかげさまで(笑)平坦な道をのんびり歩いて15分くらいで聖堂が見えてきました。

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ここへ見学に来る人は他になく、犬が「誰か来た~ワンワン」とチェックにやってきたので、「吠えないでよ。遠くから来たんだから~」「あれっ!わけわからん言葉で文句言ってるみたいだ・・・」

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↓ すると聖堂のあたりから犬を呼ぶ声と口笛がしました。犬は今度は私を先導するかのようにおとなしく戻りました。扉口の前に管理人さんたち(若い男女3人)が待っていてくれました。「こんにちは!可愛いわんこ達ですね」心の中は「携帯はいいから犬をなんとかしなさいよ」(ブツブツ)

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入場料2€。英語のガイドもしますといわれましたが、フリー見学にしてもらいました。そっと管理人さんは出て行って、私一人にしてくれました。「とうとうここへ来ました・・・」

今となってはいつごろここのモサラべの壁画「オランテ祈る人」に魅かれたのかははっきりしないのですが、ここのはコピーで、本物はソルソナ美術館にあるということだけは頭にインプリットされていました。ところが昨年バルセロナのカタルーニャ美術館を再訪したときに、ぺドレの壁画についての説明板があり、あのロマネスク時代の傑作「十人の乙女」の壁画が、この聖堂にあったことを知りました。また林ふじ子著「スペイン・プレ・ロマネスク紀行」にも記述があり、それも参考に今回の旅で訪れることにしたのです。

個性的で魅力的な壁画のあった聖堂に佇み、暗い堂内に浮かぶ馬蹄型のアーチを前にすると、スペインのロマネスクの魅力の原点。そして遠くのどこからか何かを語りかけてくるような・・・。

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☆ サン・キルセ・デ・ぺドレ聖堂

スペイン・プレ・ロマネスクのモサラべ美術はアラビアの支配下にありながら、キリスト教を捨てず信仰を守った人々によって、8世紀から11世紀までの間にイスラム文化の影響を受けながら優れた建築、彫刻、壁画を残しました。現在ソルソナ美術館に収蔵されている10世紀の壁画2点は中央祭室に、カタルーニャ美術館に収蔵されている12世紀の壁画は南北の小祭室に描かれていました。現在はそれぞれあまり巧いとは言い難いコピーが描かれています。

最初の聖堂は9世紀末の建築でしたが、10世紀中ごろに南北の祭室と側廊が設けられたり、改築が何度かありました。

↓ 向かって左の北祭室とその前の側廊は中央より三段ほど高く、奥の北壁は土と岩がむき出しで、窓もありません。

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↓ 外観/山の中腹、岩盤の上に建てられた聖堂。管理人さんたちのいる庇のかかった玄関間は1995年に増築されたもの。ゾディアック叢書(カタルーニャ・ロマネスク)の写真(下)には残っていた崩れかけた鐘塔(18世紀築)はその1995年に取り払われたようです。

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↓ 西側外観

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↓ 訪れる人もほとんどないような・・・サン・キルセを背に山道を下りました。

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↓ 帰り道はようやく人影が…自転車の母娘でした。

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 12:55、約束の5分前に石橋まで降りてきました。すると、すでにTAXIが待っていました。この後フロンタニヤに行って欲しいと頼んでいたので、ほっとしました。この運転手さんは見かけによらず、S字型カーブの多い道では気分は大丈夫かと声をかけてくれたり、優しい人でした。そのうえ、他の町のTAXIに比べると(走行距離や待ち時間など)かなりリーズナブルでした。

ベルガから北東に30Kくらいの、ここもかなりな山間の小さな村に建つフロンタニヤへ。先ほどのリョブレガト川の流れつく大きな湖とダム(La Baells)を眺めながらハイウエイをリポイ方面に走り、Borredaの町はずれの標識から左折し、山道を登っていきました。

☆San Jaume de Frontanya/サン・ジャウメ(聖ヤコブ)に捧げる最初の教会ができたのは905年のこと。現在の教会は11世紀の中頃に建設されました。イスラムの勢力から逃れて来た人々によって、この地に篤い信仰を集めて建てられた見るからに堅固な佇まいです。

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ベルガのインフォでは鍵を預かっているバルがあるとのことでしたが、到着してみるとすでに扉は開いていました。教会の横の空き地にテーブルを出して、飲食をしていた人たちや車で自転車で見学に来た人たちで賑やか。

↓ 西正面。ロンバルディア帯やくり抜かれたクロスがバランスよく、安定感があります。

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↓ 内部もこれといった装飾のないシンプルな空間で、横断アーチや石の量感はまるでシトー派の教会のよう。

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↓ 交差部の天井

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↓ 北側外観 正面上部の鐘塔は16世紀に増築されたもの。

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↓後背部

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↓ 岩山を背後に簡素なフォルムを見せて、素晴らしい眺めです。どんな嵐にも負けない強さと内包する豊かさを。。。教会建築の傑作ではないでしょうか。

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このフロンタニヤのように教会建築そのものとそれが自然とともにある風景はなんて素敵なのでしょう!。現地へ来て観ること。。。ロマネスク行脚の大きな魅力です。それをひしひしと感じながらTAXIに戻り、ベルガのバスセンターへ。発車10分前の滑り込みでした。それでも目の前のバルの店先に並ぶサンドイッチを買って乗車できました。発車5分前にならないと運転手さんも現れませんから。トントン拍子にいった本日の前半戦(笑)に、大いに満足しながら、バスに揺られて、マンレーザにリターン。そして、ホテルで荷物をピックアップしてTAXIを呼んでもらって、次の目的地カルドナへ向かいました。続きます~


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コメント 4

yk

さすが 旅の達人!サン・キルセなんて ツアーでなければ 絶対行けないとおもいこんでいました。少しがんばってみたいという気になってきましたが、、。 続き楽しみにしています。
by yk (2012-10-03 13:58) 

alice

ykさま、サン・キルセへ行くツアーってあるのかしら?あの聖堂にグループで訪れてもな~って感じですが。。。

バルセロナから日帰りもできます。バスもバルセロナから直行便があります。列車よりスペインはバスが安くて便利です。ほとんどは大手のALSAという会社のHPから検索できます。国際、国内、地方などに区別されています。

http://www.alsa.es/portal/site/Alsa/?portal.alsa.request.locale=en_GB


by alice (2012-10-03 19:43) 

yk

サン・キルセ、 フロンタニアにも行くのは 朝日にあります。 でもボイ谷など行ったことがあるのがかなりはいっているので、 そのツアーに行く予定はありませんけれど。結構公共の機関でも行けるものなのですね。それからミゼルコリディアのことありがとうございました。 カラヴァッジョにあったのですね。
by yk (2012-10-03 20:07) 

alice

ykさま、朝日旅行一度も利用したことがないのですが、良さそうですね。ビザンティンなんか参加してみたいです。

ローヌ・アルプのロマネスクはまったくノーマークだったのですが、無理したら行けたのかもと・・・ちょっぴり後悔しました。

朝日のカラヴァッジョの旅にも組み込まれていると思いますが、ナポリにあります。
by alice (2012-10-03 21:56) 

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