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2012年夏の旅(11-2)カルドナ~ラ・セウ・ドゥルジェイ [2012夏ザルツブルクとフランス、スペインを巡る]

9/2(日)

~続きです。

 カルドナの西北20Kのソルソナに向かいました。バスもあるのですが、ラ・セウ・ドゥルジェイまでは一日に2本程度の便なので、時間が合わなくて使えません。ソルソナには美術館があり、バルセロナ、ヴィックと並ぶカタルーニャ・ロマネスクの至宝が収蔵されています。特に昨日訪れたサン・キルセの壁画がここに移されているので、素通りはできません。

TAXIは美術館の近くで停まりました。ここもGoogle Earthでチェック済みでしたが、表示が目立たず素通りしてしまいました。キャーリーバックを引きながら、ぐるりとこの坂道の多い一角を一巡・・・あら!さっき通ったところじゃないの~カルドナで懲りずに注意力散漫な自分に「しっかりしてよ!」と喝でした。

↓ ソルソナ美術館はつきあたり。前の小さな広場は車の乗り入れはできません。

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美術館はカテドラルに隣接する司教館に設けられています。正式な名前はMuseo Diocesano y Comarcal de Solsona 。

↓ 館の中に入りますと、案内看板そして階段の上に入口が見えました。今日は日曜日なので10:00~14:00まで。ウィークディだったら、やたら長い昼休みに遭って、往生したことでしょう。

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荷物があるので、受付で預かってもらいました。ここからは夕方のバスまでたっぷり時間がありますが、先史時代からのコレクションは通過してロマネスクの部屋に直行。

↓ 展示室から隣のカテドラルの鐘塔が見えます。

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↓ 木彫の聖母子像(12世紀) 旧蔵不明

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↓12世紀の円柱像「聖ヨセフと聖母」。トゥールーズのマスター・ジルベールの作と推定されている。ソルソナの回廊旧蔵

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↓ 狩りの場面 12世紀。ソルソナのサンタ・マリア教会旧蔵

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↓ グりフォンが刻まれた扉口のタンパン。ソルソナのサンタ・マリア教会旧蔵(12世紀)

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↓ MadronaのSant Pere教会クリプトにあった柱頭彫刻(12世紀末~13世紀初め)。チュニックを着た男。冠板に「MIRUS ME FECIT」の文字。この意味を調べて検索。すると引っかかったのが下のフリックコレクションのデータベース。ミロがこの彫刻から影響を受けたという・・・。

http://research.frick.org/spanish/browserecord.php?-action=browse&-recid=3402

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↓ 祭壇前飾りのパネルが2枚。12世紀後半。Sant Andreu de Sagas旧蔵

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↓右上/ 市松模様に赤・黄に塗り分けられた木地にくっきりとシンプルに描かれたキリスト降誕の場面。これ以上の省略はないのに、素朴で豊かな信仰の心があふれています。カタルーニャ・ロマネスクの傑作です。

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↓ もう一枚は

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↓ 上左のアダムとイブ。罪を犯した後のシーン。

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↓ 12世紀の壁画。サン・ビンセンス・デ・ルス(RUS)旧蔵

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↓ 使徒たち(部分)上部に描かれた文字は神の栄光を讃えています。

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↓ これがサン・キルセの10世紀の壁画「オランテ祈る人」のオリジナルです。白い壁地にたった2色で描かれ、そのシンプルでいて秘教めいた、魔術的なイメージ・・・前日訪れた山上の小教会に居て、これを観ていると想像しながら・・・。

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↓ 同じく主祭室に飾られていたクロスの中央に騎士と孔雀。ほかに人物と馬。魂の救済の象徴だそうです。

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↓ 上のモサラべのフレスコ画の上に11世紀の終わりごろ描かれたものが再現されています。細部を撮影しましたが、ピンボケ。

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↓ 子羊の座を拝する24人の長老たち

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↓同じくサン・キルセ右壁の 「黙示録の4騎手」とセラフィム(絵葉書)

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↓ 「最後の審判の天使たち」13世紀。Sant Pau de Casserres旧蔵

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このほかのゴシックにはカルドナやフロンタニャにあったものなど・・・。

↓ 荷物を受け取り、隣接のカテドラル(サンタ・マリア教会)へ。

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↓ 教会はバロックに改装されていますが、回廊に面してロマネスクの窓が残されています。

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すでに2時を過ぎていました。ランチは教会の広場の前のバルのテラス席で。パン・コン・トマテの生ハムつきを注文しましたらこれがでてきて↓

自分でパンににんにくをこすり付け、トマトもその上からぐちゃぐちゃにつぶし・・・昨年一度経験があったのでできました。隣席のおばさまたちが心配そうにこちらを見ていましたが、出来上がるとOK!と笑顔。とても美味しくって、ロゼワインとともにパクパク完食。

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食後は街の散策。

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↓ 民家の壁にはめ込まれていた馬蹄型アーチのパネル。

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 日曜日なのでひっそり。閉まっている店も多いようです。コーヒーを飲みがてら、バルの人にTAXIを頼んだのですが、滅多にTAXIを頼む客などいないらしくて、どうも通じません。そこに現れたのが、丁度交代でやってきた若い娘さん。この方は英語ができて、Oliusへ往復というと、教会ね!クリプトが素敵なのよと話が早い~。TAXIはなかなかつかまらなくて20分ほど待たされましたが、彼女のおかげで無事ソルソナから数キロのオリウスへ行くことができました。

村というより集落、数軒の家があるかないかの鄙びた山里に、教会は民家に隣接して建っています。外観を観ていたらその隣家から大きなブルドックが吠えながら突進してくるではありませんか~思わず「きゃ~!!!」寸でのところで、呼ぶ声がしてワンコはストップ。やれやれ。大きな犬に飛びつかれて噛まれなくても、後ろに倒れたら骨折間違いなしですから、怖いです。

↓ 外観/後陣から

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↓ 入口の案内板/11世紀のクリプタが見どころのようです。

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内部には係りの女性の方が座っていましたが無料です。

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↓ 粗い石の素朴さ、長い年月1000年!を経た風合いがたまりません。

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↓ クリプタの上の祭室の窓と柱頭彫刻

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丁度バスの時間になり、ソルソナのバスターミナルへ。ところが事前に調べてきた17:15のバスが張り出されたタイムテーブルに見当たらず?17:35になっています。ターミナルのバルでコーヒーを飲みながら待機。結局10分遅れてやってきたバスでラ・セウへ。

↓ 途中の景色/国境のアンドラまで20Kのところにあるラ・セウ・ドゥルジェイ(通称ラ・セウ)への道は変化に富んでいて、飽きず眺めました。

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ラ・セウのバスターミナルには19:00頃到着。今夜の宿は徒歩3分くらいのパラドールです。チェックインの時、丁度バイクを積んだ大型車とともにツーリングのツアー客が・・・。60代くらいのシニアのバイク野郎たち。かなり年輩の方や女性もも混じっていてびっくり。でもかっこいい~!

↓ 部屋はモダンな内装。ベランダにも出られます。

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夕食はパラドールのレストランで。ほとんど満席。味もカルドナに比べるとずーっと美味でした。

↓アミューズのスープ、前菜のキノコのリゾット、主菜の串焼き、満腹でデザートはパス。

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移動が多く長い一日でしたが、ここでは連泊なので、少しはのんびりできるでしょう。


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コメント 6

elmo

私はソルソナに1泊して、バルセロナへ戻る計画。
大変勉強になりました~。
壁画が楽しみです。
by elmo (2012-10-05 09:24) 

alice

elmoさま、ソルソナに泊まられるのあれば、美術館の長い昼休みも問題がないですね。良い選択だと思います。ここをカットせざるを得ないかと一時は悩みました。

キルセの中央祭壇の壁画(11世紀終わり)について、帰国してから辻 佐保子著『ロマネスク美術とその周辺』に少しですが、図像解説があることに気がつきました。ソルソナに行く前に読んでいればと後悔・・・。

お持ちでなかったら図書館にもあるはずなので、ぜひ!もし、貸出もできないようでしたら、コピーお送りします~。
by alice (2012-10-05 12:27) 

tina

池田先生の今期の講義はアンリ・フォションのロマネスクを読み説くでしたが、その際「紀元千年のヨーロッパ」という分厚い本をお持ちになり、見たかったのですが、熱心に見ている方がたが多く覗くこともできませんでした。
その際、最近、図書館で整理されてしまって見られなくなった本があるというお話があり、心配になってきました。
アマゾンでも品切れですね。
一か所だけありましたが、大変高価で、そろそろ身辺整理を考えなくてはならない身としては手が出ませんでした。(涙)
by tina (2012-10-09 10:19) 

alice

tinaさま、池田先生の講義はいつものロマネスクの旅とは違う観点からのお話なのですね。

その「紀元千年のヨーロッパ」は新潮社の人類の美術シリーズ20巻の1冊だと思います。7年前だったかしら、bowlesさまの推薦で古本屋から売りに出されていた16冊を2万円数千円で購入したのですが、残念ながらこの本は含まれていません。

札幌の図書館にはあるようですので(全巻貸出OK)、早速借りるつもりです。
>最近、図書館で整理されてしまって見られなくなった本があるというお話があり、心配になってきました。

そうなのですか~だったら図書館に申し出ると売ってくれるかも(笑)
by alice (2012-10-09 21:43) 

Bowles

あらら、ご購入になった中に含まれていませんでしたか、「紀元千年のヨーロッパ」。しばらく前だと結構古書店サイトの検索にひっかかっていたんですけれどね。また注意して見ておきますね。
by Bowles (2012-10-10 15:04) 

alice

Bowlesさま、そうなんですよ~。よろしくお願いいたします。

あと抜けてて欲しいのが(16)ローマ美術、こちらもそのうちと様子見しているうちに高値になっちゃってて・・・。

吉川先生のサン・サヴァンの壁画、アマゾンで1万以上でも源喜堂で5000円なので、買おうかな~。
by alice (2012-10-10 15:44) 

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